生前贈与があった場合の相続
Q.土地の名義を義母名義に変更したいのですが…
昨年、夫の祖母が亡くなりました。
祖母には娘が二人おり、義母が長女です。次女である叔母は、祖母の生前、家の購入資金などで多額の援助を受けており、手書きですが遺言書には「一切の遺産は義母に譲る」といった旨が書かれていました。
この度、土地の名義を義母名義に書き換えようかと思っております。
このような場合、義母や叔母はどのような手続きをすればよいのでしょうか?また、どのような書類が必要でしょうか?よろしくお願いします。
A.遺言書の検認後、土地の所有権移転登記(名義変更手続き)が必要です。
相続人確定
まず、相続人を確定させます。そのためには、旦那様の祖母様の出生からお亡くなりになるまで全ての戸籍等謄本が必要です。
戸籍等謄本は、本籍地を管轄する市役所で取得できますが、祖母様が婚姻する前は他の市区町村におられた場合は、その他の市区町村においても取得する必要があります。
戸籍等謄本の種類は、現在戸籍謄本・除籍謄本・改正原戸籍謄本があり、古い改正原戸籍謄本などは、手書きでかつ達筆すぎて読むことが難しいものも多くあります。
遺言書の検認
次に、遺言書の真偽を確認します。
遺言書を裁判所にて検認し、相続人の前でその真正の確認と、遺言内容を確認します。
真正な遺言書と認められた場合、その遺言書を元に相続手続きに進みます。
真正でない(形式が間違っている)遺言書と認められた場合、その遺言書は無効ですので、遺言書が最初からなかったこととなります。(心情的な部分はあるとは思いますが)
この場合、相続人全員で、遺産分割協議をして、遺産分割協議書を作成します。(押印はすべて実印です。)
土地の名義変更
遺言書または遺産分割協議書を元に、相続による土地の名義変更登記申請をします。
相続の場合、土地の権利証は原則不要ですが、例外的に必要になる場合もあります。
詳しくは、担当の司法書士に確認して頂ければ幸いです。当事務所の担当司法書士は、染谷惠子司法書士です。