Q1.行政書士になったきっかけを教えて下さい。

もともと理系工学部出身で、これまで家庭教師派遣企業、IT企業や人材紹介会社で提案型営業(ソリューション)をしてきました。
兼ねてから独立起業をしたい夢があり、サラリーマンをしながら開業の道を模索しておりました。しかし、営業はできるけれども、「どんな商材を扱うか」で迷っておりました。
そんな中、数あるサービス業の中でも、「人が困っていることを解決する」ことを最大のサービスとしている士業界に入り、「自分自身のサービスを売れば良い」と気付いたのです。
また、士業の世界では、「対人関係に自信がない」「社会性がない」「コミニュケーションが苦手」という先生方が多いという情勢があったので、「単に杓子定規に法的サービスを提供するのではなく、お客様が本当に望んでいることはなにかを解決できる法律家になろう!」と思ったことが、行政書士として開業したことのきっかけです。

Q2.今まで仕事をしてきて一番うれしかったことはどのようなことですか?

お客様に、「染谷さんにお願いして本当に良かった!」と言ってもらえた時です。
そのお客様は、「紹介」ではなくホームページから初めてお問い合わせ下さった、いわば「一見さん」でした。「紹介」であれば紹介者への建前から本音はなかなか見えにくいものですが、「一見さん」ですから、本当に満足して頂けない限り、こんなお言葉は頂くことはできません。
そのお客様は、相続問題でご来所されました。初めは、別の手続きをご依頼なさりたかったのようなのですが、よくよくお話を聞いてみると、別の法的解決方法のほうが良いのではないか?というご提案をさせて頂きましたところ、「確かに、その方がいいです。本当はそうしたかったのですが、そんな方法があるとは知りませんでした。」とおっしゃいました。
ただ、その方法で相続手続きをするとなると、他の親族全員への説明して納得して頂かなくてはなりませんでした。もし、私が弁護士なら依頼者の代理人として参加することができますが、私は行政書士ですので、依頼者の代理人として親族の方々に説明することはできません。
そこで、関係者全員が集まる「親族会議」を開いて頂くよう依頼者様にお願いし、私がアドバイザーという立場で参加・説明することで、親族全員が十分納得できるような説明の場を設けたのです。そこで丁寧になるべく噛み砕いて分かりやすいように手続きの説明をした上で、さらに皆さまの不安や疑問にその場で即座にお答えすることによって、全員が納得し、全員に安心して頂けました。
このように、「関係者全員に承認を得る」という、本来ならば依頼者様ご自身が行うべきことを、私がサポートすることで、手続き全体がスムーズに行うことができ、結果、手続きが完了した暁には、皆さまに大変喜んで頂きました。
中には冗談で「こんなに良くしてもらったのだから、先生の宣伝をしなきゃ!」と言って下さった親族の方もいらっしゃいました。本当に行政書士冥利に尽きる案件でした。

Q3.相談者の方に接する時に心がけていることがあれば教えてください。

その人の本当に望んでいることを汲みとることです。
本人が自覚をもって望んでおり、かつ、その意思を表面上に表して頂ければわかりやすいとは思いますが、なかにはその意思をなかなか表に出すことが苦手な方もいらっしゃいます。まれに、本人さえも気付かなかった本心がある場合もあります。
問題点が浮き彫りになれば、解決策を提示するだけです。問題点が明確になれば、解決策をご提示するのは比較的容易なことです。
その問題点の芯を捉えるためにとても重要なのが、ヒアリング能力です。言葉の内容以外にも、仕草などのボディランゲージ、声のトーンや強弱、目線、顔色、姿勢などからどれだけ情報を集められるか。そして集めた情報からどれだけ本当の気持ちを理解することができるのか。それがヒアリング能力だと私は思っております。
ヒアリングの前提となるのが、「当たり前のこと」。決して上からではなく、かといって下からでもなく、同じ目線でお会いすること。同じ土俵で、一緒に考えること。相手に尊敬を持って、礼儀正しく、接すること。「法律家と相談者」という関係の前にまず「人間対人間」です。人間と人間が接する前提として、これら「当たり前のこと」を常日頃から意識して気をつけています。とはいっても、なかなか難しいですが(笑)

Q4.夢や展望を教えてください

夢は、人が生き甲斐を得るきっかけを作ることです。そして、世界に必要とされることです。私は本気で人生を楽しみたいので、「自分の人生に満足している」と胸を張って言える人々により深く、より多く関わることで、その輪を広げていきたいのです。

このインタビューを読まれている方にメッセージをお願いします。

最後まで稚拙な文章にお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
もしご縁がありましたら、その場限りではなくお互いの人生の最後まで、末永くお付き合いできる関係を築けるよう、誠心誠意お付き合いさせて頂きます。