以下、「BigLife21」のホームページから、掲載された記事をご紹介します。
起業や会社を経営するにあたり、資金調達は避けては通れない問題です。資金調達のために融資を受けたり、補助金や助成金を得たりすること自体は、企業の成長戦略を考えたときに、一般的な方法であることは周知の事実です。
融資を受けるなら、日本政策金融公庫や地方銀行・信用金庫に低利率で申し込む方法、助成金であれば、国、都道府県、市区町村の制度融資を利用する方法があります。しかし、これらを得るにあたっての具体的な情報を皆さんお知りですか?
この問いをぶつけると、 おそらく多くの方が、この手の情報に触れる機会があまりないことに思い至るはずです。そこで今回は、この小欄を通して、私が実際にアドバイスしている融資や助成金の具体例を一部ご紹介したいと思います。
(1)まず、日本政策金融公庫が提供する、まだ2期目の税務申告を終えてない方が対象の、無担保・無保証人の新創業融資制度の事例をご紹介します。特定被災区域の市区町村に本店所在地を置く企業・個人事業主は、被災地に対する優遇措置として、通常3.6%の金利が、1.45%になるというもの。ちなみに日本政策金融公庫ではこれを公表してません。また、特定被災区と聞くと、東北エリア以外の企業は自社には関係のないこととスル―してしまいそうですが、実はこの「特定被災区域」、関東にも対象になる地域があります。
実際に公庫から融資を受ける方法を見てみましょう。「事業計画書」等を提出することは公庫発行のマニュアルにも載っている基本なのですが、実際にはこれに加え、「月次経営計画」・「資金繰り表」・「自己資金の貯蓄経緯」もあわせて提出した方が融資を受けられる確率が高くなります。ここで注意したいのは、「融資を受けること」の先が明記されているか、あくまで「(その資金を使うことで)どうやってより確実に利益を生み出せるのか」に焦点を当てているかの計画性が問われるのだと理解してください。構成としては、ゴールから逆算することで計画に具体性を附与しやすくなります。
(2)雇用関係以外の国の助成金には、税金を財源とする「研究開発系」の助成金があります。この助成金は、経済産業省のほかに環境省・総務省・文部科学省・農林水産省・都道府県・外郭団体・民間等のものがあり、その数は100を超えます。これら公的支援(中小企業支援策)は、特別支援・補助金・税制の特例・保証協会の別枠・助成金・投資・制度融資・委託費・無料出展・担保免除・特許料半額免除など色々種類があります。
これらとは別に「補正予算」関係として、今年が最後(3回目の申込受付)となる「地域重要創造型など起業・創業促進補助金」並びに他にも4つほど補助金関係で予算が組まれています。これらは認定支援機関との連携が必要です。無担保・無保証で融資額の3分の2を返さなくても良い「地域重要創造型など起業・創業促進補助金」は、周知が広がるにつれ競争率も高くなってきました。
これらの情報を知ったとき、すぐに行動に移りたくなるでしょうが、助成金を受けるためには、関門「経営革新計画書(事業計画書)の用意」を越えなければなりません。ここで止まってしまう方も多いでしょう。そこで作成にあたってのポイントを以下3点明記します。
①「主体(自身・顧客・社会の視点)」を決めることで、「主題(テーマ)」を絞る。
②申請書の内容は、「新しさ」「独創性(優位性)」「社会性」「事業性」「実現可能性」について、生の声で具体的に、且つわかりやすく書く。
③「中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画の承認」を得ることで、アドバンテージを得る。
さらにもう一つのポイント。製作する段階で、申請する側とされる側、逆の立場で考える視点を取り入れてください。例として、以下の(1)・(2)のどちらに資金提供したいと思うか考えてみてください。
(1)すでにある方法を踏襲したやり方、数字目標が曖昧で、本当にうまく行くのかどうか信憑性がなく、必要最低限の枚数の事業計画書を受け取った場合
(2)誰もやったことのない新しいアイディアで、社会的意義があり、社会的に必要とされ、実現可能性がある事業計画書に、別添で補足・説明資料が付されたものを受け取った場合
当然のこと、皆さん(2)ですよね。これらのポイントを抑えつつ、相手の立場になって客観的に説得力のある事業計画書を作るよう心掛けてください。
もし、こういった点を押さえた事業計画書を作るにあたって、行き詰まりを感じたら、ノウハウのある専門家から客観的なサポートを受けることをお勧めします。
そもそも、貴社の「事業計画」には、「専門家」に必要経費をかけることは盛り込まれてますか?ほとんどの人が、初動では「お金もないし、自分たちでやろう」と考えます。しかし、不慣れな書類作成や初めての経験である「事業計画書」と格闘するうちに、本業が疎かになってしまうのであれば、これは再考する余地があります。
そのまま突き進んで、要点を押さえられていない計画書と、知見のあるプロがサポートした「事業計画書」では、受ける側の印象が雲泥の差となることは火を見るより明らかです。「助成したい」と思わせるような「事業計画書」を作る融資業務専門の専門家がいることをお忘れなく。もちろん、私もその一人。ぜひ弊事務所あるいは、創業融資や事業計画書を作成している専門家をご活用ください。
確かに、専門家に頼むとコストがかかります。しかし、専門家に投資した「お金」は、「労力」や「時間」の節約になります。何より「助成金」として返ってくる可能性が高いのです。また、打ち合わせの中で、新しいヒントや気づきが生まれることもあります。
せっかくの公的支援(中小企業支援策)。国が本腰をあげて動いている絶好の機会に、活用しない手はありません。この情報が貴社の発展にお役に立てれば、幸いです。
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行政書士 染谷 崇